食い倒れモロッコ
今回は番外編の旅日記。
去年11月に旅してきたモロッコの食文化をレポート!
その国独自の食事を楽しむのも旅の醍醐味の一つ。
『何でも食べてやろう』ってことでウサギからサボテンまで、色々試してみました。
①タンジーヤ
マラケシュの郷土料理で羊の色んな部位を壺に入れて煮込んだもの。八時間とか十時間とか煮るらしい。味は濃厚でさながらビーフシチューのよう!冷めると油っぽさが気になるけど熱々で食べるとろとろの肉は美味!ソースはパンにつけて食べる。これも美味しい。
②エスカルゴ
カタツムリのスープ。サザエみたいにつまようじみたいなんで引っ張り出して食べる。パッと見はちょっとキツイけど、貝の一種と思えばまぁそんな感じの味。
③クスクス
粒状のパスタ。あっさりとしたスープをかけて食べる。そのフォトジェニックな見た目とは裏腹に不味くもないけど美味しくもない...微妙過ぎて非常にコメントに困る味。日本人には物足りなくて飽きる料理かも。何か1つパンチが足りない。
④タジン
ちょっと前に日本でもブームだった?タジン。タジン鍋で蒸し焼きにした料理なので一口にタジンと言ってもその幅は実に様々。チキンのタジンが多い印象。他にもビーフや羊、うさぎなど、イスラムなのでブタ以外は大体食べる。聞いてはいたけどウサギは本当に鶏肉の味に近かった。ただ臭みを消すためなのか何なのか、一緒に入ってた大量のレーズンは甘すぎて頂けなかった。俗に言う酢豚にパイナップル問題を彷彿とさせます。
⑤ケバブ
ご存知肉の串焼き。羊、牛、チキンなど。味付けはスパイスが効いてて美味しい。でも出来たらチキンはモモ肉が食べたい...何故かパサパサのむね肉が多い。好みなのかコストの問題なのか?果たしてモモ肉はどこに消えたのか...謎は深まるばかり。
⑥ハリラ
とろみのついたトマト風味のスープ。ちょっとしたパスタが気持ち程度入ってる。あくまでスープであってスープパスタではない。寒い夜に食べると暖まる優しい味。お好みで塩コショーとお酢をどうぞ。
⑦オレンジジュース
屋台のジュースは本当に美味しい!一杯4dh(50円)。立ち並ぶ屋台から声をかけられ目があったのに隣の屋台で買ったりするとfuck you とかバーカ!バーカ!とか言われる。理不尽...小学生か、と。
やたらとオレンジが好きなようでレストランでのデザートでは山盛りの食べきれないオレンジが出されることも多々。ごめんなさい、そんなドヤ顔で出されても食べきれないです...
焚き火で焼オレンジ、なんてのもありみたい。
⑧サボテン
花が咲いた後に実がなるらしくサボテンはモロッコではフルーツの扱い。屋台で一個1dh(10円)。メロンの味がするんだよってガイドのおっちゃんに言われ試してみたけどどちらかというとシャリシャリとしていて柿とかスイカに近い。その前におっちゃんメロン食べたことあるんかなぁ...
⑨ミントティー
文字通り、ミントのお茶。ハーブ感は結構強め。泡立てるのが良い出し方なのか、やたらと高いところから注ぎたがる。真似してやったら盛大にこぼしました。
ミントがよほど駄目な人でなければ大体気に入ると思うポップな味。とりあえず生、ってくらいのノリでとりあえずミントティー、出てきます。
⑩スパイス
余りイメージは無いけどモロッコはスパイスを市場で見る機会が多い。円錐形に盛られたスパイスはきれい!
欲しかったのはラセラヌーと言うモロッコのミックススパイス。『店いちばん』という意味で、そのブレンドは店によって違い様々なものがあるらしい。
『ここにあるスパイスのほとんどが入ってるよ。35種類のスパイスを私がブレンドしてるんだ。』と店主。クミンやコリアンダーも入ってるのに不思議とカレー粉やガラムマサラとは違いマイルドな香り。
『おつりが無いからその分ミントをやるよ。』とかなり強引に買上点数アップされました。客単価ってそんな上げ方があるんですね...
クスクスやタジンに使うそうだけど、カレーに使ってみます。笑
⑪ミンチドミート
屋台で美味しそうだったので指差しで頼んでみたらメニュー名がひき肉。そんな適当な名前で良いのか...ただ味はかなり美味しかった。ほぼタンジーヤに近い味でレバーとかも刻んで入ってるらしい。ご飯にも合いそう、というか願わくばご飯で食べたい。ご飯食わせろ。
色々聞いてたら隣のモロッコ人がソーセージをくれたのは良い思い出。
食の違いは文化の違い。米がスーパーでは胡麻と同じくらいの扱いだったのが印象的。
感動する程美味しいのは正直そんなに無かったけど、一番は砂漠で食べたチキンのタジン!シンプルな味付けながら素材の味が生かされてて絶品でした。
当たり前のことながら店によっての当たり外れも大分あり、特にハズレのクスクスはツラかった。これがサフランライスとスープカレーだったら良いのにと何度思ったことか。見た目似てるのに...
料理としてはタンジーヤとタジンは日本人にも受けるのではないかと。
機会があればお試しあれ!
◆総括
経由地のイスタンブールで久しぶりに食べたご飯がうま過ぎて『帰ったらトルコ料理を覚えよう』と思いました。
やっぱり主食は米が一番です。
ゴロゴロ具沢山の贅沢欧風カレー【ヴァスコ・ダ・ガマ 高槻】
JR高槻駅のすぐ近く、アルプラザの並びにあるカレー屋さんヴァスコ・ダ・ガマ。
スパイス感強めのカレーが多い大阪では欧風のカレー屋さんってのは割と少なめ。
大阪では、というか関西の欧風では断トツ一位で好きな店です。
スパイスが効いたどちらかというと瞬発力重視のインドカレーに対して、欧風カレーはコクや旨味など味の深みが大事。
いわゆるホテルのカレー・老舗の洋食レストランみたいな王道のとは少し違うけど、ここのルウは間違いなく万人に受けるタイプの美味しさ。
フルーツの甘さとスパイスがバランス良くて味に深みを出してます。
そしてなんと言っても肉がうまい。
おすすめは和牛ゴロゴロ肉のカレー。どうやって仕込んだらこんなに柔らかくなるんだろうっていう柔らかさ。
これで850円は安い。安過ぎる。
いつも食べるのは和牛ゴロゴロ肉に季節の野菜トッピング。(850円+150円)
メニューには無いけど野菜もトッピング出来るんです。季節によって変わるみたいですが茄子、ジャガイモ、ブロッコリーなどなど、どっさり。
ちなみにライスの大盛りは無料。ついてくるキャベツのピクルスも美味しい。この辺はインデアンとか上等カレーとか、大阪カレーって感じですね。
基本ルウは全部同じでトッピングでメニューを選ぶ感じですが、月毎に変わる限定メニューはタイカレーとか全然違うやつもあって面白い。なかなか目が離せません。
マスターはハンチングが似合っていて渋くて格好良い。奥さんと二人で切り盛りされているのか店の雰囲気もとても良いです。
[火~土] 11:30~15:00
17:30~21:00
[日] 11:30~15:00
定休日
月・祝
本格的インドカレーのお洒落カフェランチ【SPICE Cafe 押上】
スカイツリーの近く、押上の名店SPICE Cafe。
ずっと行きたかった店にようやく行けました。
14時に予約して行ったものの、更に順番待ちで30分、オーダーしてカレーが来るまで1時間くらい。
北浜のカシミール、荻窪のトマトに比べればまだましなものの、なかなかの混み具合。
でもどうにか入れて良かった。
待ってる時間もスパイスです。
定番のメニューはチキン・ラム・ココナッツ・ラッサムの4種類でその他に日替わりメニューが2種類。日替わりはかきカレーとサンバルでした。
ペアカレーランチでチキンカレーとラッサムをチョイス。(1350円+ルー大盛100円、ライスの大盛はサービス!)
南インドのカレーをベースにしつつ、日本人向けに食べやすくアレンジされている印象。あっさりしてて食べやすいのに食べていく程にどんどん美味しくなっていくという魔法のような味。
素材、味付け、スパイスのバランスが絶妙なんだろうなぁ。
店名の通り、本格的なカレーでありながらおしゃれカフェランチでもあるという不思議。これは女性にも受けますね。
個人的に好きな南インド料理一位のラッサム、なかなか食べれるお店が無いのでめっちゃ嬉しかった。マッシュポテトと小松菜?のアチャールが良く合ってて美味しい。
ラッサムは南インドの味噌汁みたいなもので、トマトとにんにくの辛くて酸っぱいスープ。ダルという豆でとろみを出し、タマリンドというあんずみたいなもので酸味を効かせます。ご飯にかけたり他のカレーと混ぜても美味しい。
一緒に行った友達が頼んでたかきカレーも美味しかった。和風のだしが効いたカレーでかきの臭みを全く感じさせない風味。いやホントに凄い。
ちなみにサラダ、デザート、コーヒーもついてきます。
夜のコースも食べてみたい。
遠くてなかなか行けないけど是非また行きたいと思う素敵なお店でした。
お店で売ってたレトルトのラッサムとチキンピクルスを購入。
デザインもいちいちお洒落なんだよなぁ。
SPICE Cafe
東京都墨田区文花1-6-10
ランチ 11:45~14:00
カフェ 14:00~16:00(L.O.15:00)
ディナー 18:00~22:00(L.O.21:00)
定休日
月曜・第3火曜日
(月曜祝日は営業、 翌日休み)
毎年2月
ゆるーい雰囲気が魅力のネパールカレー【ナンステーション 下北沢】
2014年のカレー初めは下北沢のナンステーション。
大学時代下北でバイトしてた頃は週3位で食べてた思い出の店。
ネパール人の店員さん、ウダイさんの緩くてフレンドリーな接客が好きでした。
最近では大分増えたインド料理屋も、実はインド以外の人がやってるというのが結構多い。東京都心のチェーン、グレートインディアなんかはバングラディシュだし、他にもネパールやパキスタン人がやってるお店なんてのもちらほら。
理由はとっても簡単で、インド料理ってした方が分かりやすいからみたい。
結構ざっくりしてるよなぁ。
ナンステーションはネパールのカレー。本格的過ぎないのが丁度良くて食べやすい。
ここの鳥挽き肉と茄子のキーマが大好きでした。
今はもうメニューにないらしく、残念...
キーマカレーのランチとマンゴーラッシー。(780円+280円)
移転前からするとちょっと値段上がったけど、無事に経営してくれていて何より。
一回閉店した時は膝をついて落ち込んだっけ。
これからも通い続けたいお店です。
ナンステーション
東京都世田谷区北沢2-30-11北沢ビル1F
11:30~23:00
無休
スパイスから作る!【チキンカレー】
本格的にスパイスからカレーを作り出して2年くらい。
インドカレーのレシピを見たり本を読んだりでスパイスの基礎を学び、食べ歩いたカレー屋の付け合わせやエッセンスを取り入れつつで試行錯誤。
こうしてスパイス選びからカレーを作ってみて思うのはカレーという料理の奥の深さ。
野菜と肉を煮込んでルウを入れれば完成っていうのとは違くて、スパイスからカレーを作る時は何でコクやうま味を出すのか、味付けをどうするかっていうのを考えて作らないとなかなか美味しく出来ない。
そんな料理を簡単に作れてしまうカレールウはやっぱり凄いなーと思いつつ。
いつもキーマカレーを作っているので今回はチキンカレーに挑戦。
スパイスはホールでクミン・マスタードシード・ローリエ・シナモン・スターアニス・クローブ・カルダモン、パウダーでターメリック・クミン・コリアンダー・カルダモン・オールスパイス・山椒・ジンジャー・フェネグリーク・ブラックペッパー・カイエンペッパー・花椒・バジル・ガラムマサラなど。
ちなみにホールとパウダーは調理の手順の中で使うタイミングと役割があって、主にホールは調理の最初に油で炒めて香りを引き出し、パウダーは煮込む前くらいのタイミングで入れて使います。
こんな感じ。
ベースの香りを作る大事な作業。
カレーにおけるスパイスって味というより香りなんですよね。
ざっくりの調理手順はこんな感じ↓↓
ホールスパイス→玉ねぎ・にんにく・しょうが→肉・しめじ→トマト→パウダースパイス・塩→水を加えて煮込み→調味料で味を調えて完成!
コクやうま味を何で作るかはインドカレーか欧風カレーかによっても全然違います。
インドカレーの場合トマトや玉ねぎの甘み、カシューナッツやバターなどなど、割と素材の味を生かす感じですが、欧風の場合はフォンドボーやスープストックなどなど。色んなコクの出し方があります。
僕は日本人が好きなだしのうまみが好きなので、コンソメやフォンドボー、だしの素、ソースなんかも使って味付けしてます。
なかなか美味しく出来ました!
もう少しスパイスも冒険して色んなカレーを作っていきたいなーと思います。
日本人が作るマイルドタイカレー【アオゾラ 出町柳】
京都は美味しいラーメン屋が多いので有名ですが、実はカレー屋も結構あるんです。
京阪電車の終点、出町柳から歩いて7分ほど、京都大学の近くにあるお店、アオゾラ。
タイカレーと言えばココナッツミルクに赤、緑、黄色と派手な配色、びっくりする程の辛さ、そして極めつけのパクチー…好きな人は大好きですが、苦手な人も多いかと思います。
僕もパクチーへの苦手意識こそあんまりありませんが、しょっちゅう食べたいと思うほど大好きではないくらいの感じでした。
その中にあって一番好きなタイカレーのお店がここ。
タイ人が作るタイカレーではなく、日本人が作るタイカレーです。
辛さは一般的なタイ料理屋より大分優しめ。
何よりもタイ料理特有の癖やとんがった感じがなくて、穏やかにまとまっているまろやかな味です。
色もやさしめ。
グリーンカレー(850円)
具はチキンとナス、プチトマトなど。
あったかいトマトって何でこんなに美味しいんだろう。
ちなみに日本人のイメージだとタイカレーと言えばグリーンですが、現地で一番食べられているポピュラーな味はレッドなんだとか。
意外ですよね。レッドも間違いない美味しさ!
タイ料理は癖が強くてちょっと苦手…っていう方にこそ食べて頂きたい味です。
タイカレーのイメージが変わるはず!
アオゾラ
12:00~15:00(L.O)
17:30~21:00(L.O)
木曜定休
魅惑のスリランカ料理【ロッダグループ 九条】
最近関西のカレー屋さんでアツいトレンドと言えばスリランカカレー!
とは言ってもスリランカってどこ?スリランカカレーって何?って感じですよね。
スリランカはインドの南に位置する島国。
インド系のカレーって言ったらそうなんだけど、日本のインド料理屋はほぼ北インドの料理が多いので、スリランカのカレーはまたちょっと別物と考えたほうが良いかも。
モルジブフィッシュ(鰹節のようなもの)で出汁を取ったり、ココナッツやタマリンド(あんずみたいなやつ)を使います。
そして色んなカレー?というかお惣菜みたいなのを混ぜながら食べるのが特徴。
ロッダグループはスリランカ人の兄弟がやっているお店のようでフレンドリーな接客が楽しい。
ギャミラサセット(1200円)を注文。
真ん中がチキンカレー、周りには具が沢山。
一つ一つの味を見たあと、豪快に混ぜて頂きます。
いんげんの炒め物や豆のカレー、モルジブフィッシュの何か、などなど混ぜて食べると色んな味が重なって深みを増した味わいに。
口で説明するのが難しいけどとにかく美味しい!
最近ではルウのあいがけとかもあるけど、一皿で一つのルウ、一つの味のカレーに慣れている日本人には新鮮でとても面白い一皿。
魚の出汁とかも合うのかな。
これでも十分ボリュームあったけど、追加料金でおかわりも可能なんだとか。
広くはないけどお店の雰囲気もゆったり落ちつけて良い感じ。
是非また行きたいなと思うお店でした。
ロッダグループ
11:00~22:00(L.O.21:00)
木曜定休