カレーに夢中。-Spicy Life-

カレーが食べたくなるブログ。

君の胃袋を掴みたい。【初心者のための、スパイスから作るカレー】


『美味しいと言わせたい。』

ダイエーのPB、美味しくたべようのキャッチコピーです。
これ、聞いた時凄く分かる!と思いました。

カップルだったら恋人に、主婦だったら家族に、シェフだったらお客さんに『美味しい』と言わせたい。
すべからく料理をする全ての人のやりがい、楽しみは突き詰めればこれだと思います。

僕はというと最近考えてることはもっと極端で、食べる人の胃袋を掴みたい。
普通の『美味しい』じゃ物足りなくなってきたんです。

そもそもが食べ歩きをしてる中で僕が胃袋を鷲掴みにされる程の感動に出会ったことがきっかけでした。美味しい店を紹介したい、この感動を知って欲しいというところに始まり、食べる人の胃袋を掴めるような料理を作りたい、カレーとスパイスの面白さを伝えたいというところまで来てしまいました。

独学でやってた料理も、一昨年料理教室に通い、スパイスの基本的な使い方も徐々に分かってきたところ。。
(学ぶことは多く、勿論のことまだまだ道半ばですが…)

何かと難しいと思われがちなスパイスの使い方、ポイントは分量よりも火のいれ方と調理工程だと思います。

※写真は調理工程のイメージです。僕が普段作るときはもっと沢山スパイス使ってるんですが、レシピでは使うスパイスを極限まで少なくしてます。
最初から沢山のスパイスを使いすぎるとどのスパイスがどんな役割をするのか良く分からなくなるため、少ないスパイスからメニューに合わせて増やして行くのがおすすめです。
基本のスパイスはクミンシード・ターメリック・レッドペッパー・ガラムマサラの4つ!ガラムマサラを1つってカウントしてるのはちょっとズルいかもですが多めに見て下さい。(もっと突き詰めるとしたらガラムマサラじゃなくてコリアンダーになりますが…)

◆茄子のキーマカレー

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・ホールスパイス
クミンシード小さじ1

・パウダースパイス
塩小さじ1
ターメリック小さじ1
ガラムマサラ小さじ1
レッドペッパー小さじ1/3→中辛くらい。1/2から2/3→辛口くらい。お好みで後で足しても調整出来ます。
コリアンダー小さじ2(無くても可)
ブラックペッパーお好みで適量(無くても可)

・ねりスパイス(面倒でなければ生のものをすりおろした方がより良し。)
にんにく大さじ1くらい
しょうが大さじ1くらい

・具材
玉ねぎ中1個(みじん切り)
トマト中1個(ザク切り)
鶏もものひき肉400g
茄子2本
水200ml
※お好みでししとうなど好きな野菜を足してもOK

◆手順◆
①熱した油でホールのクミンを炒める。
※シュワシュワと泡が出てきて香ばしい香りが漂ってくる位が目安です。炒め過ぎると焦げるので注意!
調理の最初で油で炒めるホールのスパイスをスタータースパイスと言います。何かと分かりにくいホールとパウダーの使い分け、基本的には調理の最初に油で炒めて使うのがホール、パウダーは中盤で使うのが一般的です。調理の最後にホールのスパイスを炒めて加えるタルカというのもありますがそれはまた別のところで。

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②みじん切りの玉ねぎを加え、飴色になるまで炒める。良い色になってきた位でにんにくとしょうがを入れる。
※玉ねぎ炒めのコツは強火で油を多めに入れること。油が少ないと焦げ付きます。ちょっと多いかな位の量で入れて下さい。焦げが出てきたら水を足して鍋底をこすれば取れます。足した水は次の行程に進む前に全部飛ばすようにして下さい。強火でやれば大体20分できつね色、30分位で飴色になります。にんにくとしょうがはどこで入れても良いんですが、にんにくはある程度火を通さないと臭みが残ります。炒め過ぎても風味が飛ぶので玉ねぎ炒めの後半で入れるのがお勧めです。

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③粗く刻んだトマトを加え、トマトの原型が無くなり水分が飛んでペースト状になる位まで煮詰める。
※トマトはカレーの味を左右する重要な存在です。味が薄いとカレーの味自体が鈍ります。赤く熟したものを使うのがお勧めですが、なかなか無いこともあると思うので、味の補強としてカゴメのトマトペーストを1個使うと割と安定すると思います。(味付け無しでトマトだけ濃縮しているペーストです。150円くらい。)

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④パウダースパイスと塩はあらかじめ混ぜておく。混ぜたスパイスを③の鍋に入れ炒める。3分くらい、全体が馴染むまで。

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※写真の緑のはレシピ外の山椒です。

⑤肉を入れて炒め、火が通ったら水200mlを入れ10分から15分くらい煮込む。

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⑥茄子は別のフライパンで油をひき炒め、素揚げのような状態にして、④の鍋に追加して5分程煮込み、全体を馴染ませたら出来上がり。

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※写真のはししとうも入れてます。

大分シンプルなレシピなんですが、こうして見ると結構長いですね…

ポイントは何と言っても玉ねぎとトマトから味を引き出すこと。
同じ分量でも火の入れ方で味が全然変わります。
超本格!というよりもカレールウを使わずに失敗なく最小限のスパイスからカレーを作るには?を考えて作ったレシピです。
慣れてきたらホールスパイスでカルダモン・クローブ・シナモンなんかも足してくと香りの奥行きが増します。

ちなみに僕が良く使うホールスパイスはこんな感じ。

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お試しあれ!